✅太ももの外側(大腿外側部)の痛みが繰り返し出る…
✅歩く時、立っている時、徐々に太もも外側に張りや痛みが出る
✅階段の上り下りがつらい…
そんなお悩みをお持ちの方に向けて、
鍼灸師・整体師の視点から効果的なセルフケア方法と、
太もも外側に痛みが起こる原因について詳しく解説していきます。
太ももの外側が痛む理由とは?

太ももの外側には、
- 大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)
- 腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)
といった強靭な組織が走行しています。
これらは日常的に立ったり歩いたりする際、
姿勢の保持や二足歩行を安定させるために非常に重要な役割を担っています。
しかし、この部分に痛みが出ると本当に厄介ですよね。
歩くたびに違和感があったり、
階段の上り下りが辛かったり、
ひどい場合は安静にしていても痛みを感じることもあります。
負担が蓄積すると痛みが出やすくなる部位でもあるため、早めの対処が大切です。
なぜ太もも外側の痛みは治りにくいのか
太ももの外側は非常に強靭な筋肉や靭帯で構成されているため、通常のマッサージやストレッチではなかなか効果が出にくいという特徴があります。
セルフケアが難しい3つの理由
1. 筋膜と靭帯が強く、奥にアプローチが届きにくい
実際にセルフマッサージを試された方ならわかると思いますが、
太もも外側は自分で押してもなかなか奥まで届かず、かなりの力が必要です。
刺激が表層で止まりやすく、深部まで届きません。
2. ストレッチをしても伸びにくい構造

太ももの外側はストレッチをしても伸びを感じにくく、
「本当に効いているのかな?」と不安になることも多いのではないでしょうか。
そのため、ストレッチ効果も期待しにくい部位なんです。
3. 自分でマッサージすると力が入りにくい
太もも外側は自分の手が届きにくい角度にあるため、
効果的にマッサージするのが難しい部位です。
このように自分でケアするのが難しい部位だからこそ、専門家によるアプローチが効果的でおススメです。
太もも外側の痛みに鍼灸がおすすめな理由
私が最もおすすめするのは鍼灸治療です。
鍼灸の最大のメリットは、表面から深部の筋肉や靭帯に直接アプローチできること。
太もも外側のような厚みのある組織でも、鍼の刺激は筋膜や腸脛靭帯の深層にダイレクトに届くため、効果を実感しやすいのが特徴です。
また、鍼灸には以下のような効果に役立ちます。
- 深部の血流を改善する
- 筋肉の緊張をほぐす
- 痛みを感じる神経の興奮を抑える
- 慢性的な痛みにも対応できる
わたしの鍼灸院、整体院でも、これらの鍼灸の働きかけを利用し、
腸脛靭帯、大腿筋膜張筋、大腿外側広筋、外側ハムストリングスなど、
痛みの原因となる部位へ鍼灸で的確にアプローチしています。
ちなみに、わたしの勤務する鍼灸院、整体院は広島県東広島市というところにあります。
広島近辺の方でお体の痛みやコリなどでお悩みの方はご相談ください。
深層に原因がある場合でも、鍼灸なら狙ったポイントへ直接刺激を届けられるため、改善を早めることができることがメリットです。
忙しい方のための自宅でできる整体法
とはいえ、
「仕事が忙しくて鍼灸院に通う時間がない」
「まずは自分で何とかしたい」
という方も多いと思います。
そこで、ご自宅でできる簡単な整体法をご紹介します。
今回紹介する方法は、いわゆる「動かす整体」ではなく、
立ち方・重心の位置を整えて体全体のバランスを改善する整体です。
この方法は、
太もも外側に負担がかかる原因である「重心の偏り」を改善することを目的としています。
太もも外側の痛みと重心の関係
実は、太もも外側に痛みが出やすい方には共通した特徴があります。
それは、
体の重心が前側や外側に偏っているということです。
正常な重心位置から外れると、体はバランスを取ろうとして特定の筋肉に過度な負担をかけてしまいます。
太ももの外側もその一つなんです。
太ももの外側の痛みは、以下のような理由から起こることが非常に多いのが特徴です。
- 重心が外側に流れている
- 前側に体重が乗っている
- 立ち姿勢の癖から筋肉に負担がかかっている
重心が前に偏ると起こること
重心が前側、つま先側に傾いていると、太ももやスネの筋肉を常に緊張させて体を支えなければなりません。
わかりやすい例で言えば、
✅ヒールのある靴を履いている時
✅猫背姿勢などで上体が前傾気味
このような方は、無意識のうちに姿勢が前側に傾いている傾向がみられます。

しかし、日常で自分が前側に重心が偏っていると自覚を持っている方は少ないかもしれません。
このような体の傾き・偏りは自覚がなく何気にしていることが多いため、
自分では気づきにくいかもしれません。
具体的には、このような姿勢が癖になっていると、
太もも前面、太もも外側、スネに常に力が入りやすくなり、過緊張が起こります。
この状態が続くと、太もも前面や外側が張りやすくなり、
腸脛靭帯や大腿筋膜張筋が硬くなって、
やがて痛みへと発展してしまうのです。
重心が外側に偏ると起こること
スネは2本の骨で構成されています。

内側の太い骨が「脛骨(けいこつ)」、外側の細い骨が「腓骨(ひこつ)」です。
重心が外側に偏ると、この細い腓骨側に体重がかかりやすくなります。
腓骨は体を支えるには不向きな構造のため、外側の筋肉(太もも外側を含む)が過剰に働いて補おうとするんです。
その負荷をカバーするため、
太ももの外側の筋肉が緊張し、結果として大腿外側部に強い張りや痛みが出やすくなります。
これが太もも外側の痛みの原因になります。
外側の負担が慢性化すると、腸脛靭帯炎(ランナー膝)の原因にもなりやすいので注意が必要です。
正しい重心位置を身につけるセルフ整体法
この整体法では、太もも外側の痛みが起こりやすい方向けに、
動的な運動ではなく、正しい立ち方を意識することで体の癖を修正していきます。
以下の2つのポイントを押さえて実践してください。
ポイント1:足首の正しい位置に重心を置く

まっすぐ立った状態で、外側重心に傾きやすい方は上図の赤い🔴部分に重心が乗るようなイメージを持ってください。
この位置、つまり足首の内側(くるぶしのやや前)かつ、第1趾と第2趾の間の延長線上に体重が落ち着くように意識すると、体全体が安定し、太ももの外側への過度な負担が軽減されます。
ポイント2:スネの太い骨(脛骨)に体重を乗せる
スネの内側にある太い骨(脛骨)に体重を乗せるイメージを持ちましょう。
太ももの外側に痛みが出やすい方は、無意識に腓骨(外側)側に重心が流れていることが多い傾向があります。
最初は難しく感じるかもしれませんが、
「内くるぶし側に少し体重をかける」という意識で立つと、自然と脛骨に重心が移ります。
脛骨(内側の太い骨)で体を支えるイメージを持って立つことで、自然と外側にかかりすぎていた負荷が抜けていきます。
この整体法の実践方法
1. 立ち姿勢で確認する
まず鏡の前に立ち、普段の立ち方をチェックしてみてください。
つま先側に体重が傾いていませんか?足の外側に重心が偏っていませんか?
2. 正しい位置に修正する
上記の2つのポイントを意識して、重心を調整します。
足首の内側に重心を置き、脛骨で体を支えるイメージを持ちましょう。
3. その姿勢を保つ
最初は5分程度から始め、慣れてきたら普段の生活でも意識的にこの立ち方を心がけます。
4. 歩く時も意識する
立っている時だけでなく、歩く時も同じ意識を持つとさらに効果的です。通勤中などで姿勢を整えるだけでも十分効果があります。
継続することの重要性
体の癖は長年かけて作られたものです。そのため、正しい姿勢を定着させるには最低でも3ヶ月以上の継続が必要になります。
重心の癖は、少し意識を変えただけではすぐに元に戻ってしまいます。
筋肉の使い方・立ち方の改善には継続が大切です。
ただし、毎日特別な時間を取る必要はありません。「すぐに効果が出ないから」と諦めず、以下のような形で気づいたときに重心を整えるだけで十分効果があります。
- 立ったときに意識する
- 歩く前に意識する
- 通勤中などで姿勢を整える
習慣化されれば、自然と正しい重心で立てるようになり、太もも外側への負担も軽減されていきます。
こんな時は専門家に相談を
以下のような場合は、セルフケアだけでなく専門家のケアを受けることをおすすめします:
- 痛みが1週間以上続いている
- 日常生活に支障が出ている
- 自分でケアしても改善が見られない
- 痛みが徐々に強くなっている
- 夜間や安静時にも痛む
- 歩くとズキッと痛む
- 繰り返し外側ばかり痛くなる
- 自分でケアしてもすぐ戻る
こういった症状がある場合は、重心調整だけでは追いつかず、筋膜の深層部が強く緊張している可能性があります。
当鍼灸院・整体院では、鍼灸による深部へのアプローチに加え、姿勢分析や歩行指導なども行っています。腸脛靭帯、大腿筋膜張筋、大腿外側広筋、外側ハムストリングスなど、痛みの原因となる部位へ鍼灸や整体で的確にアプローチします。
深層に原因がある場合でも、鍼灸なら狙ったポイントへ直接刺激を届けられるため、改善を早めることができます。
太ももの外側の痛みでお悩みの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
太ももの外側の痛みは、重心の偏りが原因の一つです。今回ご紹介した整体法は、その根本原因にアプローチする方法になります。
重要なポイントのおさらい
- 太もも外側は強靭な組織で、セルフケアが難しい部位
- 重心が前側・外側に偏ると太もも外側に負担がかかる
- 足首の内側に重心を置き、脛骨で体を支えるイメージを持つ
- 最低3ヶ月以上継続することで効果が定着する
- 痛みがひどい場合は鍼灸治療が効果的
太もも外側の痛みがある方は、一度体の重心位置を意識して、姿勢を見直すことをお勧めいたします。
ただし、痛みがひどい場合や長引く場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。
鍼灸治療なら、頑固な太もも外側の痛みにも効果的にアプローチできます。
太もも外側の痛みがをはじめ、お体の痛みやコリでお悩みの方は、
東広島市西条にある鍼灸院・整体院 東広島鍼灸整骨院までご相談ください。

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